①Ozone 9 Advanced
②Nutron 3 Advanced
③Necter 3-1
③Necter 3-2
④RX-7 Standerd
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最近まで、AI ソフトにあまり関心がなかったのですが、昨年10月にOzone9 Elementsを無償配布で行っており『どれどれ、どんなもんか試してみようか。無料だしね。話題になっているしね。」と試したのがきっかけで、 すっかりiZotopian(アイゾトピアン)(iZotope製品の愛好家をそう呼ぶらしいです。)になってしまいました(笑)。 アイゾトピアンとまではいきませんが、これは凄いという機能は沢山ありますね! 現在、Ozone8 ,9Advanced、 Nutron2,3Advanced、Necter3 Standerd,RX-7 Standerdと音楽制作で使用する主要iZotope製品は気が付けば揃っていました。 Vocal Synthe2もあります。声を色々と加工出来て面白いですね!コーラスワークで面白く使用できます。 自分でミックス、マスタリングを行う前はミックスはミックスエンジニアに行って貰い、マスタリングはマスタリングエンジニアに行って貰いました。 DTMで楽曲制作をする様になってからも、WAVES、fabfilter、PluginAlliance社のプラグインを中心に使用して自分でミックス、マスタリングは行って来ました。 その名残りなのかAI(人工知能)によるミックス、マスタリングには若干抵抗がありました。 iZotopeのプラグインを使い始めて半年経ちますが、今はiZotopeのプラグインのいい機能は使う。 自分でしか出来ない、他のソフト、ハードウェアでしか出来ない、またはiZotope製品だけでは処理が足りないという作業は自分で行っています。 しかし、楽曲の納期に時間がない時のラフミックス、ラフマスタリングの曲出しの際は助かります!(あくまでもラフの場合のみです。) 今回はiZotope製品を使用してみて、私が感じた『この機能はいける!』という所をピックアップしたいと思います。 iZotope製品に関する記事はすでに沢山出ているとは多いますが。。。
①Ozone 9 Advancedはマスタリングに特化したAIソフト(チャンネルストリップ)です。 ミックス終了後にマスタリングを行いますが、Ozone9をマスタートラックにインサートしてミックス終了後の楽曲を流すとAIでマスタリングを行ってくれます。 このソフトの一番のメリットは『Master Rebalance』と『Low End Focus』ですね。『Low End Focus』ではドラムのKICKとベース等、低音域帯で音がぶつかり濁る音を綺麗に分離してくれます。 また、『Master Rebalance』ではマスタリングの作業中に、『やはり、若干Vocalを上げたい、ベースを上げたい、ドラムを上げたい。』という事を可能にしてくれます。 皆さまご存知の様に通常2ミックスで仕上がった楽曲では、ボーカルのみ若干上げるという事は出来ません。 以前、某大手レコード会社のマスタリングスタジオで、エンジニアにこの作業に近い事をお願いした事があります。「それはミックスの時点でやってくださいよ!」ととても怒られました(苦笑)。 その楽曲は私ともう一人と2ディレクターで作業を行っていましたが意見が合わなかったんですね。。。それ以降、2ディレクターは絶対やらない事にしました(苦笑)。 |
話が脱線しましたが、また色々なデバイス(例えば、メインスピーカーとスマートフォン等。)、また色々な環境でモニターしているとこの様な事が案外出てくるんですよね。
その際にこの2点は特に役に立つと思います。マスタリングはどのデバイスで聴いても、どこの環境で聴いても楽曲が均等に聴こえる様にする事が本来の目的です。
②Nutron 3ですがミックス作業に特化したAIソフト(チャンネルストリップ)です。
これはまた凄い機能がありましてAI自動ミックス機能『BARANCE』』があり、通常自分で行うミキシング(各パートの音量バランスの調整)をAIが自動にやってくれます。
この機能は若干面倒な所がありましてミックスした曲のフェイダーを全て0db(フラット)に戻し、『Relay』という音声データ、ボリューム、パンを送受信するプラグインをマスタートラック以外全てにインサートしなくてはなりません。(全トラックのミキシングの場合です。)
ドラムパートのミックスだけなら、ドラムパートで使用しているトラックのみでOKです。また書き込んだオートメーション、インサートしたプラグインを全てオフにしなくてはいけません。なので、私はこの作業をする前に必ずメモを取っておきます。。。
この作業が面倒なので私はこちらは使用しません。。。この作業が無くなると嬉しいですね〜!(こう思っている方は多いと思いますし、改善される事を期待しています!)
また『TRACK ENHANCE』という各音色(各トラック)に対してAIがこれが最適と判断したエフェクト処理を自動で行ってくれます。この機能はかなりいい仕事をしてくれます!
あとは不足している部分を自分で足したり、Nutron 3内の不必要なプラグインは効果を減衰させるか、外せば良いのです。
③Necter 3はボーカル処理に特化した AIソフト(チャンネルストリップ)です。
こちらはAIが最適と判断したボーカルの処理を行ってくれます。
Necter 3の1番凄い機能は『UNMASK』機能です!通常、ボーカルが定位している周波数域に他の音色がマスキング(被っている)している場合はその音色とボーカルが被らない様に他の音にEQ処理を行い、ボーカルが綺麗に定位出来る音域帯を作ります。(このEQ処理は結構大変です。)
これをAIがしてくれます。この機能は私が所有しているiZotope社のプラグインのAIの中でも特に『これは凄い!』と感じた機能です。
ALM(オートレベルモード)機能もAIがボーカルの音量が大きい、小さいという部分を識別して、修正してくれます。これも素晴らしい機能だと思います。(WAVESのVocal Riderと似た機能です。)
④RX-7Standerdは、ノイズ除去に特化したAIソフトです。
しかしノイズ除去にも色々な事が出来、色々と驚かされました。
例えば、ボーカルを録ってWAVファイル、AIFF、mp3等に変換して、RX-7に取り込み、『Repear Assistant』という項目ををクリックするだけで人工知能がノイズ除去をしてくれます。
また、『Music Rebalance』という機能も素晴らしいです。(これがRX-7の一番の驚きの機能でしょうか!)
楽曲のボーカルやベース、ドラム、他音の音量のボリュームの上げ下げが出来るのです。
例えばボーカルのみを消して、カラオケにする事も可能です。
この『Music Rebalance』機能は様々な使用用途として活用出来、とても画期的だと思います!
RX-7にはまだまだ自分の知らない未知の機能がありそうなので楽しみです!
色々とiZotopeのAI機能(その中で自分がこれは凄いと感じた機能。)を紹介してきました。他にも紹介したい内容はまだまだ沢山あるのですが、キリがないのでこの辺りにしておきます。
あと、最後に一言。Ozone8,9,Nutron2,3,Necter3はあくまでもAIによるアシスタント機能です。ミックス、マスタリング、ボーカルの処理はあくまでも『下地作り』、アシスタント機能として使用する事がベストだと思います。
iZptope社も公式にそう言っています。iZotopeのAI機能でまず下地を作って、その後、自分で楽曲を更にブラッシュアップする事が大切な事だと思います!
ミックス、マスタリングの勉強として使用出来る点でもとても有意義だと思います!AI機能がEQやコンプ、リミッター、マキシマイザー等をどの様に処理したのかを知る事が出来ます。
10日間の無料トライアル期間もあるのでまずは試して見るのもいいと思います!